三期生募集開始します!
映画プロデューサー、脚本家
松岡 周作
まつおか・しゅうさく
今年も映画塾を開講できることになりました。
改めて宿毛市と山里の家の皆さまに感謝です。
昨年の二期生は一期生とがらっと様子が変わっていました。
脚本コースの一期生は「生まれて初めて脚本を書く」という二人で
見るもの触れるもの新鮮に表現しようとしていましたが、
二期生は勉強経験も映像化経験もある方が多く、
自分の力と宿毛との遭遇を慎重に探っていってる感じでした。
俳優コースと監督コースはまたそれとは
逆に一期生は経験豊富な面々も多く
「ものにしてやろう感」が漂っていましたが(笑)、
二期生は色んな意味でフレッシュ感満載で、
それは実習作「HOME」にもいい味として出ていると思います。
どう感じてもらい、何かを持って帰ってもらったかは
人によって違うので一概には言えませんが、
皆一様に期間中の充実感は口をそろえてくれていました。
さてでは自分はどうかと申しますと。
暗中模索オールトラアイルで始めた一期と
反省と確認とブラッシュアップで臨んだ二期を経て
確信しているのは一番学ばせてもらってるのは自分だな、
ということです。
齢50も超えましたが、
人はいつまでたっても勉強ができることを実感してます。
自分は宿毛に居た18年を含めた若い頃は
映画作りというのは感性の問題で、
それがなかったり枯れたりしたら
そこで終ってしまうと思っていました。
またそれを言い分けに
勉強・努力・学習・体験・経験というあらゆるものに背を向け、
斜に構えていました。
「若い頃の苦労は金をはらってでも買え」
なんていう古い言葉に「そんな金な無~い」と答えてました。
結果、ずいぶんと苦しみました。
そんなものはほんのごくごく一部の
天才だけが当てはまるもので
多くの優秀な表現者たちは汗水たらしてそれを取りに行っている、
そんなことに気づいたのは30代に入った後だったような気がします。
ゆえに苦労しましたし、今もしてます。
若い頃のつけはなかなか重い。
そんな松岡だったので一期二期と
受講生たちが必死になって
何かを取りに行こうとしている姿が眩しくてたまりません。
よくこれだけ己に厳しく、真摯に向き合えるものだ、
と昔の自分と比較して感動しながら半ばあっけにとられています。
そもそもこの西の果て宿毛まで来る
ということがすでになかなか己に厳しい!(笑)普通きません!(笑)
そしてなにより嬉しいのは終了後、
東京や別の場所で会った時(ほぼ)皆一様に
あのしんどかった時間を楽しそうに語ってくれることです。
「みんなちょっと変態か?」とも疑いつつ(笑)、
自分も昔皆のように取り組めてたら
すごいプロデューサー・表現者になれてたかもしれない、とも。
いやまだ遅くない、まだまだこれから
色んな勉強をして近づいてきたいとも思うのです。
よし、やるか。今年も。